8月15日の日記

2007年8月15日
「ギルバート・グレイプ」

「いい映画」「若き日のレオナルド・ディカプリオの演技に注目」という二つの情報だけ頭に入れてみていたので、ずっと主人公のギルバートがディカプリオなんだと思って見てた。うーむ確かにいい演技。父親の自殺のショックで極度の肥満体となった母、知的障害の弟、二人の妹。大型スーパーによって客を奪われた小さな食料品店の稼ぎで家族を支えるギルバート。家族を背負い、愛情を注ぎつつも、これといった楽しみもなく、何も変わらない毎日。誰かに感謝される事もなく、縛られたままの毎日。弱音を吐く場所も無く、そんなヒマもない毎日。そんなギルバートは、放浪するベッキーと出会い、彼女の奔放な生き方に影響される。しかし周りにあるのはいつもと変わらない毎日。そんな中、はけ口もないまま貯めてきたものがついに爆発し、ギルバートは生まれて初めて弟のアーニーを殴ってしまう。

ギルバートの演技は確かに素晴らしい。何もかも全部正しい人間なんていない。色々間違えながら、それでも生きてる人達。色々間違えながら、それでも生きてるギルバート。「あなた自信は何が欲しい?」とベッキーに尋ねられ、「いい人間になりたい」と答えるギルバートの心情が痛いほど伝わる。確かにいい演技だ。
しかしそれ以上に弟のアーニーの演技が素晴らしすぎる。一体誰だこの役者は?レナードの朝も見たけれど、アーニーの役者の方がすごいと感じた。確かにギルバートを演じるディカプリオも素晴らしいが、こんな凄まじい演技をする人間が無名なの?とか思ってたら・・・。

エンドロールで「ギルバート・グレイプーージョニー・デップ」「アーニー・グレイプーーレオナルド・ディカプリオ」とかいうのを見て「ディ、ディカプリオ天才!」と思わず叫んだぼく。スゴイよディカプリオ・・・。


俺はご存知の通り何もしてない。ギルバートのように強く生きていないけど、家族に対しては同じようなことを感じてる。夕食のシーンであまり会話に参加せずボーっとしてるギルバートの気持ちが一体どんなものなのかとか凄くよくわかる。家族の幸せを願いつつ、色々間違ってる家族や、色々間違ってる自分、変わらない毎日。全編とおして切なかった。


映画のラスト、「どこへでも行ける」と呟くギルバート。どこへでも行けるその先にあるのは、何かが変わった毎日なのだろうか。

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